はっしぃのムシ図鑑「シオカラトンボ」
こんにちは、はっしぃです。
5月とは思えない暑さのおかげで、ムシの様子もだいぶ変わってきたなぁと実感する日々です。
村内でも場所によってはセミが鳴いていたり、草むらでもムシの声がするようになってきました。
はやく本格的な虫捕りシーズン来い!
今回はこの時期でもよく見られるシオカラトンボをピックアップ。
シオカラトンボ
ちょうど今日、公園でとってきたシオカラトンボ。
さて問題です。
この写真のシオカラトンボ、性別は♂♀どっちでしょう?
...この問題、知ってる人からすると超カンタンになります。
だって、こっちじゃない性別のシオカラトンボはこんな感じですもん👇
y***************mさんによる写真ACからの写真
色が全然ちがいますね。
ということで、1枚目の白いシオカラトンボは♂です。
2枚目の黄色いほうが♀になります。
♀のほうは俗にいう“麦わらトンボ”ってやつですね。
ですが、実はこの問題、1枚目の写真ではなく2枚目の写真を提示されて、♂♀をあてるのはちょっと難問になります。
なぜかというと、シオカラトンボの未成熟な個体は♂♀かかわらず黄色なのです!
この場合、最初に注目すべき点は複眼の色になります。
♂の成熟個体は一枚目の画像を見るとわかるようにすこし青みがかっています。
一方で♀の成熟個体は緑色をしています。
光などの関係でこの画像だとちょっとわかりづらいですが、実物をみかけた時には意識してみてください。
さらに、未成熟の個体の場合、複眼の色が薄茶色っぽくなっています。
というわけで、2枚目の写真が提示された場合に答えにたどりつくルートとしては
- 体の色が黄色→成熟個体の♀ または 未成熟個体
- 複眼の色が緑→成熟個体の♀
という感じになりますね。
じゃあ提示された写真が体の色が黄色でかつ複眼の色が薄茶色の個体だった場合は?というと、この場合着目するのは、尾の先っぽになります。
とても簡易化して描くとこんな感じですね。
でもこんな微妙な違いしかないなら、じっくり見ないと判別はむずかしそうですね。
実はボクも、今日(5/27)、♂のシオカラトンボを捕まえた公園において、4月末ごろには♀のシオカラトンボばっかり飛んでるなぁと思ってました。
でも、今思うとあれは未成熟のシオカラトンボだったんですね、そりゃ♀しかいないわけないですよね…(笑)
とここまで、♂♀の違いについて見てきましたが、これだけではなく、シオカラトンボにはそっくりさんが何種類かいます。
さらに判別の難易度がアップするわけですね。
虫捕りにおいてこの同定(種類を確定すること)の作業は一番大変な部分であるように思います。
まぁそれが楽しいんですけどね。
ということで代表的なシオカラトンボのそっくりさんがこちら👇
オオシオカラトンボです。
こんなの普通に虫捕りしてたら気づかないですね。
子どもの頃捕ってたシオカラトンボは実はオオシオカラトンボだった…なんてことは十分にあり得るレベルのそっくりさん。
見分け方のポイントはいくつかあるのですが、一番わかりやすく、かつ♂♀どちらに対しても言えるのは、オオシオカラトンボは翅(はね)の付け根が黒いということですね。
ちなみに他にもシオカラトンボのそっくりさんの代表例として、シオヤトンボというのもいます。
諸事情で画像はないのですが、この見分け方はシオヤトンボの尾の黒い部分はかなり短い(あるいは無い)、体がシオカラトンボに比べて扁平であるなどがあげられます。
興味があったら調べてみてください!
おしまい。
参考
とんぼBLOG シオカラトンボとオオシオカラトンボ ♂の識別